2009年1月9日金曜日

派遣切り

 
週刊ダイヤモンドで「派遣切り」の問題が取り上げられていた。
一方的に契約を解除する「解雇」は問題あるが、期間満了で契約更新をしない「雇い止め」は仕方ないとする意見が多かったようである。
また、非正規雇用者が大量に発生した原因は、
「国にある26.2%」
「企業8%」
「本人8%」
「そのすべて35.6%」
という結果であったとか。年末の日比谷公園の炊き出しも話題になり、今ちょっとした旬の話題である。

先日某議員が、東京・日比谷公園に開設された「年越し派遣村」を巡り、「本当にまじめに働こうとしている人たちが集まっているのか」と発言した事を撤回し謝罪した、とニュースでやっていた。
しかし、どうなんだろう、この問題。私にはよく理解できない。

そもそも派遣は正規社員を増やしたくない企業が、人員調整をやりやすくするために雇い入れているものだ。契約で期間も決まっている。だから「解雇」は問題かもしれないが、「雇い止め」は当然の処置だ。大量に発生した原因は誰の責任でもない。
あえて言うなら「わかっていてもそれに備えていなかった本人の責任」だ。

また職を失い、あわせて寮も追い出されて大変な事は理解できるが、大事なのは「では今後どうするか?」だ。大変だ、気の毒だ、政府は何をしている、という声は聞えてくるが、「今後どうする?」という前向きの声は聞えてこない。先の日比谷公園でインタビューに答えていた失業者は「群馬から来た」と語っていたが、交通費を使ってわざわざ来たのだろうか?まあ職探しに来たついでなのだろう、と考えたい。

そもそも考えようによっては大騒ぎするほどの事だろうかと思えてならない。
もしも私が不幸にして派遣切りにあったとしたら(もちろん家族はいないとしてであるが)、まず何はさて置き次の職探しだ。
こういう時期だから正社員なんて贅沢は言えない。
てっとり早くコンビニを片っ端からまわってバイトの口を確保する。
時給800円としても8時間×6日間×4週間働けば一月15万円ほどにはなる。
贅沢を言わなければ家賃は3万円で部屋を借りられる。
コンビニなら消費期限の切れた弁当をこっそりもらえば食費も切り詰められる。
100円ショップに行けば大概のものは揃うし、段ボール抱えて公園に行かなくても十分生活できるじゃないか。

そもそも世界には1日1ドル以下で暮らす人が何億といるのだ。
そういう人達は何とかしたいと思ってもバイトの口すらない。
そんな人達から比べたら、この日本では「そのつもりさえあれば」コンビニのバイトでさえ屋根の下で3食食べて、「天国のような」暮らしができるのだ。

コンビニでなくても、今は飲食業界は深刻な人手不足だ。
その気になればチェーン店の店長くらいには簡単になれる。
「本当にまじめに働こうとしている人たちが集まっているのか」という先の議員の疑問は至極最もだ。何で謝罪する必要があるのか。そんな事を書くと「お前はちゃんとした仕事があるからそんな事が言えるのだ」と言われるかもしれない。だが、逆に言えば、「そんな考え方ができないから切られるのだ」とも言えるのではないか。

ちなみにもしも私がコンビニで働かざるをえなくなったとしたら、深夜枠を中心にシフトを組んで(オーナーも喜ぶだろう)、勤務時間の1時間前から行って掃除からはじめて棚の整理など、とにかく仕事を自分で見つけてせっせと働く。売れ筋商品は本部から指示が来るかもしれないが、競合店や来店客の購買パターンなども観察してその地域にあった提案も積極的にする。こずかい稼ぎのバイトやそこらのフリーターなどは足元にも寄せつけないほどその店に貢献してみせる。そうして1ヵ月後くらいには店長を任されるくらいにはなってみせられると思う。

やっぱりハートの問題、生き方の問題だと個人的には強く思うのである・・・

   

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